旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤幹夫「自閉症裁判」(3/3)

事件の1時間前に加害者は別な女性と接触しています。その女性は彼を痴漢か変質者と、思い助けを求めて叫ぶと、彼はあっさりと去っていきました。 加害者は被害者を後からナイフで刺し、倒れた彼女に馬乗りになりさらに腹部を数カ所刺しました。なぜ彼はこん…

佐藤幹夫「自閉症裁判」(2/3)

加害者は起訴前に簡易鑑定を受けています。鑑定をした医師は公判で「被告は自閉的傾向をもつが、精神遅滞という範疇で理解可能である」と述べています。 一方、弁護側の証人として出廷した医師は、多くの点から自閉性の障害をはっきり示すと述べました。 こ…

佐藤幹夫「自閉症裁判」(1/3)

村瀬学の「自閉症」を読み、浅草でレッサーパンダの帽子をかぶった男が19歳の女性を殺害した事件のレポート、佐藤幹夫の「自閉症裁判」(ISBN:4896918983)のことを知りました。 殺人のあった場所が私の育った町の近くで、犯人が異様な格好をしていたと報…

新訳文庫本ラッシュで積ん読が増えていく。

翻訳小説ファンの私にとって、ここ数年来の新訳ラッシュ(それもいきなり文庫本)は非常にうれしいのですが、積ん読がどんどん増えていくのには困っています。買ってきてすぐに読めばいいのでしょうが、新訳の場合はなかなかそうはいかないのです。箇条書き…

火事!

昨日の「旭亭だより」に火防せの神さま、秋葉権現について書きましたが、なんと昨夜の10時頃、旭亭の近くで火事がありました。 私は毎日9時には就寝してしまうのですが、昨夜は消防車のサイレンで目が覚めてしまいました。何台も何台も続きます。さらには…

秋葉権現は火防せの神

江刺に滞在中は日が暮れると居酒屋に出かけていくのですが、御酒をいただきます前に(あれっ、噺家口調になっちゃった)必ず寄っていくところがあります。ホテルの近くにある秋葉神社です。 秋葉神社でATCと旭亭に火災がありませんようにとお祈りし、いざ…

幾代餅

東京駅から水沢江刺までは約3時間、車中では本を読んだり音楽を聞いたりしています(うとうとと居眠りをすることもしばしばですが…)。【江刺寄席】が近づいてきましたので、最近は落語を聞くことも多くなりました。 私は可樂と金馬で落語を知り、三遊亭圓…

人首川でウォーキング

宿泊しているホテルニュー江刺の近くを流れる人首川に沿ってウォーキングをしてきました。セントラルパーク以外でのウォーキングは初めてのことです。 すれ違う人たちがみんな初対面の私に「おはようございます」の挨拶をしてくれるので、嬉しくなってしまい…

風の匂いが爽快です。

江刺に来ています。 今年はこちらも梅雨がなかなか明けず、日照時間が少なくて心配された稲の生育ですが、無事育っているようです。 工場の裏の田圃の畦道を歩くと、稲穂がそよぎ、その中を通ってきた風がいい香りを運んできます。 歩を進めるたびにバッタが…

【江刺寄席】入場整理券の配布は9月1日からです。

ATCの初めてのメセナ事業【江刺寄席】のポスター、チラシ、入場整理券が刷り上がってきました。社内でも当日お客様に書いていただくアンケートを作成中です。どうも席亭である私が一番何もしていないようで、心苦しい次第です。 入場券の配布は9月1日か…

夏の朝

今朝、いつものようにセントラルパークでウォーキングをしていますと、小学生たちが集まってきました。みんな胸にカードをぶら下げています。ラジオ体操にやって来たのです。私の娘たちのときもそうでしたが、児童向けのラジオ体操は夏休みの始まりと終わり…

思い出のツインズ

8月12日のNHK「思い出のメロディー」にはザ・リリーズが出演し「好きよキャプテン」を熱唱していましたが、昨日のBS放送では最強のツインズコーラス、ザ・ピーナッツの映像を久しぶりに見ることができました。 私にとってザ・ピーナッツと8月という…

村瀬学「自閉症」を読んで

村瀬学の著作は「初期心的現象の世界」から最近の「宮崎駿の『深み』へ」まで、何冊か購入し読んではいるのですが、論旨が理解出来ずに途中で放り出したり、読了はしても何か掴み所がなく、はっきり言って私と相性の悪いものでした。でも書店に並んでいると…

秋刀魚 de Pyong! Pyong!

昨日の朝日新聞夕刊に Mory Kante のコンサート評がありました。 彼の最新アルバム「Sabou」は傑作で、今回のブルーノート東京でのライブも「Sabou」からの曲をメインにしたものだったそうです。 私はアルバムの1曲目「Nafiyo」の女性コーラスの「Pyong! Py…

父の戦争経験

父は私が17歳の時に腎臓疾患で亡くなりました。父自身が無口でしたし、私も十代の半ばで大人たちを嫌悪する年頃でしたので、纏まりのある話をすることもなく永訣を迎えてしまいました。 父は東京で生まれ、死ぬまでそこを離れませんでした。戦争末期には地…

最後の召集令状

中学校に入学するまでの夏休みは、母の実家の茨城県八千代村(現八千代市)で過ごしていました。私の生まれたところでもあります。 東京と違って近所には親類の家がたくさんあり、同じ年頃の子供たちがいましたから、遊び相手には不足しません。セミ取りやザ…

【橋場噺】町内演藝会

3、4歳の頃の記憶なのでかなりあやふやなものになっていますが、その頃の橋場ではお盆の時期に町内演芸会が行われていました。 私の覚えているのは1回だけなのですが、町内の空き地に小さな舞台を組み、それを大勢の人が囲んで、素人芝居や演芸、のど自慢…

【橋場噺】提灯行列お盆の仕度

東京のお盆は7月ですが、今日は子供のころのお盆の話を少々。 お盆の頃になりますと日も長いので、子供たちは夜になっても外で遊んでいました。縁台将棋なんかもやっていましたが、楽しかったのは提灯行列です。 誰が言うともなく暗くなると三々五々子供た…

My Back Pages

今回アマゾンで Roland Kirk の「Volunteered Slavery」と一緒に買ったCDは、Keith Jarrett Trio の「Somewhere Before」でした。この2枚はほぼ同じ時期に録音されています。 30年くらい前でしょうか。青木啓がDJのFMのジャズ番組で「Somewhere Bef…

Derek Trucks と Roland Kirk

The Derek Trucks Band のレパートリー「Volunteered Slavery」のオリジナルが聞きたくなり、アマゾンで Roland Kirk の同名アルバムを購入しました。 Derek Trucks は現在27歳のギタリストで、スライド・ギターの演奏に秀でています。The Allman Brothers…

江刺工場は明日から17日まで夏期休暇となります。

というわけで今日はバーベキューで前夜祭です。社員の家族も参加しますので、さぞや賑やかになることでしょう。 この「旭亭だより」はもともとATCのホームページ公開を機に始めたもので、ジャンルは経営者ブログとなるわけですが、内容はそれらしくないも…

右足の古疵

ウォーキングのフォームを変えて1ヶ月、どうにか慣れてきたようで今朝は歩きながら軽いハイの状態になりました。しかし油断は禁物です。右足は二度骨折したことがあるのです。 1度目は小学4年生の体育の時間でした。軟式ソフトボールをテニスラケットで打…

辞書を片手に捕物帳

久生十蘭(ひさおじゅうらん)の「顎十郎捕物帳」(ISBN:4488400086)をだらだらと読んでいます。 古典的捕物帳は「半七捕物帳」がいい例ですが、やさしく書かれたものが多いようです。ところが、この「顎十郎捕物帳」には私の知らない漢語が陸続と出てきま…

もう一度行きたいところ

旅行嫌い、出不精で、旭亭に籠城しているのがなにより好きな私ですが、もう一度訪ねてみたい場所がないわけではありません。 そのひとつに昨日の便りに書きました小沢昭一が村長を務める博物館明治村があります。 明治村の開村は昭和40年3月です。私が行…

東雲は地名、太夫名、それとも妓楼名?(承前)

昨年、読売新聞に掲載された小沢昭一のエッセイを読んで私はびっくりしました。 小沢は熊本市二本木の旧遊郭の立派な建物が解体される現場に居合わせたそうですが、それがかってストライキで歌にまでなった東雲楼だったとのこと。 あの歌は江東区東雲にある…

東雲は地名、太夫名、それとも妓楼名?

種村季弘(たねむらすえひろ)の「江戸東京《奇想》徘徊記」は、雑誌(「サライ」)掲載時に通っている歯科医院で楽しみながら読んでいましたが、文庫本(ISBN:4022643692)が出たのを機会に早速購入しました。 種村はドイツ文学者ですが文学の枠にとどまら…

やっとセミの季節になってきました。

我がウォーキングコースの日野のセントラルパークに、ようやくセミの穴が見つかるようになってきました。セミたちも長い梅雨が明けるのをじっと地下で待っていたのでしょう。 旭亭の近辺ではミンミンゼミの鳴き声をよく聞きます。これからはアブラゼミのけた…

玄鳥ふたつ屋梁にゐて

夏になると古い歌謡曲が聞きたくなります。おそらくお盆や8月15日の敗戦の日がそうさせるのでしょう。 そんなわけで通勤時にネットワーク・ウォークマンで歌謡曲のコンピレーション・アルバムを聞いています。 私の持っているアルバムは平成3年に小学館…

「はてな」生活、始めますか。

私はブログを書くなら「はてなダイアリー」にしようといつの間にか決めていたのですが、それにははっきりした根拠はありませんでした。単なる無料の日記スペースとしか考えていなかったのです。 マニュアル本として買った「はてなの本」(ISBN:4798107042)…

JBのファン層

北中正和による「細野晴臣インタビュー」(ISBN:4582765505)は、日本の大衆音楽の将来を考えるうえで示唆に富む一冊でした。不遜を承知で言えば、細野の意見は私の考えに近いものがあります。しかし、この本のインタビューは15年も前におこなわれたもので…