旭亭だより

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思い出のツインズ

8月12日のNHK「思い出のメロディー」にはザ・リリーズが出演し「好きよキャプテン」を熱唱していましたが、昨日のBS放送では最強のツインズコーラス、ザ・ピーナッツの映像を久しぶりに見ることができました。


私にとってザ・ピーナッツと8月という月は、切っても切り離せない関係にあります。それは私が彼女たちの映画を初めて見たのが昭和37年の8月だったからです。8月12日封切りの東宝映画「私と私」がそれです。内容はザ・ピーナッツのスター誕生物語といったもので、クレイジーキャッツが共演していました。
実はその日のお目当ては「キングコング対ゴジラ」で「私と私」は付け足しといったところでした。でも、映画の中で「振り向かないで」を歌うザ・ピーナッツには幼い心がきめいたものでした。
東宝怪獣映画の傑作「モスラ」にザ・ピーナッツが小美神として出演したのはその前年、昭和36年のことです。


私は「シャボン玉ホリデー」のオープニングのダンスナンバーが大好きでした。中でも「Lover Come Back to Me」は何度か取り上げられていて、小学生の私にも曲のよさが感じ取れました。昨日の番組ではザ・ピーナッツは「My Funny Valentine」を歌い、踊っていましたが、これも「シャボン玉ホリデー」からの映像でしょう。
今の私はこの2曲がジャズの名曲であることを知っています。しかし宮川泰のアレンジはジャズ色を払拭した斬新なものです。何故なのでしょう。ダンスナンバーとするために、あえてジャズのビッグバンド風の演奏にしなかったのでしょうか。


ザ・ピーナッツと人気を二分したツインズがいました。言わずと知れたこまどり姉妹です。私は三味線を弾きながらユニゾンで歌うこまどり姉妹が嫌いでした。コーラスはハモるもんだぜ、そんな生意気な思いがあったのでしょう。
しかし10年ほど前に古い紅白歌合戦の映像を見て考えを改めました。ユニゾンで歌うことは日本の音楽の伝統であることをその頃は知っていましたし、モノクロ映像の中のこまどり姉妹はとても可愛く、三味線のテクニックも相当なものだったからです。
昨年、浅草の仲見世の一本裏の通りで「こまどり姉妹ショー」のポスターを見つけました。それが貼られていた場所のせいでしょうか、そこに彼女たちの零落は感じられず、懐かしさがぐっとこみ上げてきました。