旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】真打登場!

三遊亭好楽

お待ちかね、【江刺寄席】の主役三遊亭好楽師匠の登場です。
たぶんお客様全員が聞きたかったであろうテレビ「笑点」のメンバーの話から枕は始まりました。円楽さんの物知りぶりや、木久蔵さんのラーメンの話に会場は大爆笑です。


話題は酒に移りました。いろいろな上戸について語り「親子酒」が始まりました。親子会を意識した演目です。
実は好楽師匠が高座に上がったのは15時50分、終演予定時間の10分前でした。しかし、好楽師匠は時間を意識することなく、じっくりと噺を進めます。円熟の語り口です。


禁酒に耐えられなくなった父親が奥さんに酒を所望します。しかしこの親爺、ともに禁酒を誓った息子にばれないように酒を鉄瓶に入れ、湯飲みで飲むというような姑息な細工をします。さらに羊羹まで用意させるという念の入れようです。
しぶしぶ出された酒を父親は実に旨そうに飲みます。肴はこうなごの佃煮です。親爺が感じている五臓六腑に染み渡る酒の旨さが客席にまで伝わってきます。さらに一合、もう一合と、すっかり道のついてしまった酒飲みの姿を好楽師匠は丁寧に描き出していきます。


そこに、これもまた禁酒を破った息子が帰ってきました。泥酔した者同士の馬鹿馬鹿しい言い争いで噺は終わります。
 「顔が五つも六つもあるような息子にこの家の身上は渡せませんよ」
 「こんなぐるぐる廻る家なんて貰ってもしょうがねえや」


噺を終えた好楽師匠は会場をゆっくりと見渡し、手を振って高座を下りました。
長講40分。16時30分です。


打ち出しの太鼓が鳴りました。終演を知らせるATC女子アナ部Oさんのアナウンスが会場に流れます。
【江刺寄席】これにて終了です。