旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

新人演芸大賞落語部門

昨日はNHKの新人演芸大賞落語部門の本選中継を見ました。今回の参加者は63名ということに驚きましたが、なんと演芸部門は200組以上とのこと、笑いの世界を目指す若い人が増えているのですね。
さて、最終選考に残った5人の落語家と出し物は以下のとおりです(出演順)。「御公家女房」「平の陰」は、東京ではそれぞれ「垂乳根」「手紙無筆」と呼ばれています。が、「御公家女房」では「垂乳根の胎内を出でしときは鶴女と申せしが」の女房の自己紹介がありませんから、「垂乳根」と言うのには無理がありかもしれません。また、私は「悋気の独楽」を聞くのはこれが初めてでした。

持ち時間が10分少々でしたので、全員枕はほとんどありません。また、短い時間で会場の笑いを取ろうとしてか(芸風かも知れませんが)あくの強い話し方が多かったのが気になりました。


大賞を受賞したのは笑福亭風喬で、5人の中では笑いも少なく一番地味でしたので、意外な結果でした。講評で演芸作家の織田正吉も「ほとんど差がなかった」と言っていましたが、誰が受賞してもおかしくはなかったので、釈台を置いた上方落語らしい演じ方が、審査員の眼鏡にかなったのかも知れません。
私の予想は三遊亭遊馬でした。でも下ネタに近いオチの「蛙茶番」では受賞は難しいでしょうね。
寄席で、肩の力が抜けた彼らの噺を聞いてみたいものです。