旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

1970年

昨日は早めに布団に入ったのですが、熱のためか夢をたくさん見ました。
その中でひとつだけ、今まで見たことのないタイプの夢がありました。風景だけの夢です。


敷石が剥がされた舗道、うっすらと漂っている煙、この風景には見覚えがあります。
1970年の新宿です。敷石が剥がされているのはデモ隊が投石に使うのを防ぐためで、漂っている煙は催涙弾によるものです。しかし夜の街に人の姿はありません。あの頃不夜城のようだった新宿に誰もいないのです。
それだけでなく、そこを歩く私の気配もないのです。夜の街を歩く私の夢ではなく、風景だけがそこにある夢なのです。


目覚めてから、ベルイマンの映画「沈黙」をふと思い出しました。