旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

大銀杏は歴史の証人

浅草寺の大銀杏

二尊仏の後ろにある銀杏が黄葉しています。浅草寺の境内にはたくさんの銀杏の木がありますが、ここの黄葉が一番きれいです。
二尊仏は勢至、観音の二体の菩薩像で、露座の仏さまです。貞享四年(1687年)に建てられ、ぬれ仏とも呼ばれています。


弁天山には行かずに浅草神社を目指します。が、なんだかおかしいな。妙に広々としているのです。
後でわかりました。影向堂(ようごうどう)が本堂を挟んで反対側、六角堂の隣に移っていたのです。観音様に来ても、さっさと本堂にお参りするだけで、境内をゆっくり散策することがなかったので、そんなことにも気づきませんでした。
旧影向堂近くにある、樹齢七百年を越える大銀杏はなんとか残っていました。戦災で焼け、わずかに残った幹に細かい枝をつけているだけのこの歴史の証人には、これからもずって生き続けてもらいたいものです。
と思うそばから、心ない人がこの木に近づき、幹をぽんぽんと叩くのです。七十歳くらいの男性ですが、注意することはできませんでした。


浅草寺の伽藍は戦災でほとんど焼けてしまいましたが、この一角だけはかろうじて残りました。二天門と浅草神社は建立時の姿を残しています。


さて浅草神社に参詣です。通称三社さま、三社祭はこの神社のお祭りです。社殿は慶安二年(1649年)の建立で重要文化財に指定されています。手水舎で手を清め、お参りしました。
賽銭箱の隣にまるまると太った虎猫が昼寝をしていました。さわっても面倒臭そうな表情をするだけで、逃げていきません。きっと毎日、ここで午睡を楽しんでいるのでしょう。