旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

もしもし、そこ行く土地の人

飛鳥山碑

次の目的地、王子稲荷に向かおうと、来たときの反対側あたりで飛鳥山公園を後にしました。
車が激しく行き交っている明治通りを渡らなければならないのですが、あいにく信号がありません。王子駅前の歩道橋まで戻ることにしました。


向かい側から歩いてきた人に、王子駅はこっちかと訊かれました。
反対方向でしたので、そう答えました。王子駅からここまではわずかで、ほかの道も交差していませんから、その人は駅を通って来たはずなのです。ちょっと不思議です。


道を尋ねられることがよくあります。地元である東京ならわかるのですが、東北や関西でもよく訊かれます。
土人に見られることはなんだか嬉しいので、知っている限り答えています(知らない道は教えられませんよね)。*1


どこの土地でもその土地の顔というものがあるもので、両親とも関東の人間である私は、自分のことを典型的な関東顔だと思っています。それが異国で道を尋ねられるということは、チビのくせに、よほどでっかい顔をして歩いているんでしょうね。


私自身は道を訊くことはほとんどありませんが、どうしてものときにはお店で尋ねることにしています。お嬢(美空ひばり)ではありませんので、お地蔵さんや案山子に問うことはありません。*2

*1:ここで言う<土人>とは、もちろんこの語の本来の意味である「もとからその土地に住んでいる人」のことです。

*2:大好きな曲「花笠道中」の中でお嬢は、「これこれ石の地蔵さん、西へ行くのはこっちかえ」「もしもし野田の案山子さん、西へ行くのはこっちかえ」と尋ねていています。もちろん返事はなく、「だまって居ては判らない」とお嬢はむくれてしまうのですが、「いとし殿御と花笠道中」の最中ですから、まさか蹴飛ばすことはなかったでしょう。