旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

放哉句集を買う。

「尾崎放哉句集」

昨日、岩波文庫の「尾崎放哉句集」を買いました。俳句のアンソロジーは買ったことはありますが、個人の句集を求めるのは初めてのことです。山本健吉の「俳句の世界」も先日購入しましたので、なんとなく俳句に関心が向かっているようです。たぶん三田完の「俳風三麗花」の影響もあるのでしょう。


放哉の句はエッセイなどで引用されることが多く、まとめて読んだことはありませんでしたが、いくつかは知っていました。「えっ、これでも俳句?」といったくらいの感想しか持たなかったのですが、印象には残りました。山頭火とは違う、と感じたからです。
私は山頭火が嫌いです。偽物に思えるからです。
巻末の池内紀の解説で知ったのですが、放哉は荻原井泉水に師事し、彼の俳句には師の筆が入っているそうです。もしかしたら、それが放哉の句を俳句たらしめているのかな、とふと思いました。


最近、辻原登の小説の影響で中国茶に興味があります。きちんとした入れ方を習い、飲んでみたいと思うようになりました。お茶と俳句の日々を送るのも、年相応でいいかも知れません。
こう書くと、いかにも「酒と薔薇の日々(Day of Wine and Roses)」を送ってきたように見えますが、「ワインにも薔薇にも縁なく日暮れかな」です。*1

*1:山頭火を偽物と決めつけているくせに、こんな俳句以前のものを書きつけるなんて、私っていい度胸をしているなぁ。