旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

意気消沈

えー、新作落語の話でございます。
ところがお題の通り、がっくりきているのです。
あーあ、平岡正明兄(あに)さんの「シュルレアリスム落語宣言」を読み始めなければよかった。


大部の本ですし(757頁)、全50話を1話ずつじっくりと味わいながら読むつもりでしたので、まだ100頁も読み進めていません。
が、です。第4話「小三治『鬼ヶ島』における与太郎進化論」にやられてしまいました。出会い頭のジャブ一発でうずくまっています。


実は平岡兄さんのせいではないのです。そこで紹介されている「和田誠寄席」が悪いのです。
なんと和田誠大人の手になる新作落語の会が、1979年5月5日に新宿紀伊國屋ホールで開催されていたというではありませんか。それも全4席。
兄さんの本ではトリをとった小三治師匠の「鬼ヶ島」が紹介されているのですが、これがすごいのです。奇想天外だし、パロディはあるし、楽屋落ちまでついています。
おまけになんと落語界初の二部構成、一度サゲた後にCMを流し、さらに後日談があります。
こんな新作があったと聞くと、こりゃ筆など執る気はおきませんわな。


この回、兄さんはそれに続けて前座噺「金明竹」をも論じています。これがまた出色の出来です。
兄さんのバカ、バカ、バカ。