旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

新たなビートルズ像

バーズを聞きたくなったのは中山康樹の「ビートルズの謎」を読んだからです。
以前は出版されると必ず読んでいたビートルズに関する本ですが、最近はご無沙汰をしていました。あっと驚く新事実や、感心するような解釈に出会わなくなったせいです。
ところが、今年になって2冊のビートルズ本を手にしました。この本と川瀬泰雄の「真実のビートルズサウンド」です。
ビートルズの<音>に関しては、「ビートルズ・イクイップメント」という本が多くのことを私に教えてくれました。川瀬本はその本とは別な切り口から、ビートルズの<音>に肉薄した好著です。ただ、楽器をやらない人にはわかりにくい部分があります。


中山本には私の知らなかった新事実がたくさん記されていました。それだけでもうれしかったのですが、「ビートルズの謎」の魅力はそれに尽きるものではありません。それらを踏まえた上で、中山自身が考えるビートルズ像を示したところに、この本のおもしろさがあります。
それは私のビートルズ観に変更を迫るものでした。とりわけ「ラバー・ソウル」と「アビー・ロード」に関する部分は、私には驚きでした。そうか、ブライアン・ウィルソンが聞いた「ラバー・ソウル」がアレだったから、「ペット・サウンズ」ができたんだ。(アレとは何かが知りたい方は買って読んでね。)


中山康樹には年鑑「マイルスを聴け!」でお世話になっていたのですが、またひとつ恩ができたようです。


ビートルズの謎 (講談社現代新書)

ビートルズの謎 (講談社現代新書)


真実のビートルズ・サウンド (学研新書)

真実のビートルズ・サウンド (学研新書)