旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

パワーズを読んでエルロイが気になる人なんているのかな。

先週はリチャード・パワーズの作品を再読していました。何度読み返してもおもしろい小説はあるものです。
前回もそうだったのですが、「囚人のジレンマ」に登場する架空のウォルト・ディズニーの部分を読んでいると、映画「LAコンフィデンシャル」の彼らしき人物が思い浮かんできました。で、ジェイムズ・エルロイの原作を読みたくなり、書店に行きました。


以前はエルロイの作品が平積みになっていたのですが、なくなっていました。あれは「ブラック・ダリア」が映画化されたときだったのですね。
お目当ての「LAコンフィデンシャル」はなく、空手で帰るのもなんですから、「暗黒のLA四部作」の一作目「ブラック・ダリア」を買うことにしました。これがおもしろければ、文春文庫の全作品踏破でもしようかな(また脇道に入るのかい?)。


文庫本コーナーをぶらぶらしていると講談社文芸文庫の新刊、杉本秀太郎伊東静雄」が目にとまりました。伊東静雄三好達治と並んで、私の中では終わった詩人ですが、杉本秀太郎の著作にハズレなしですから迷わず籠に入れました。(この書店にはスーパーにあるような籠が用意されているのです。)
隣には同文庫の岡部伊都子「鳴滝日記/道」が置かれていました。「鳴滝日記」は高校生のときに読んだことがあります。岡部さんが逝去されたとき、作品にもう一度ふれてみようとしてそのままになっていましたので、これも籠の中に。


中公文庫の平積みには福田恆存「藝術とは何か」と森銑三「落葉籠(上)」が。これも買っちゃいましょう。中公文庫があの黄金時代に戻ることはないでしょうが、復刊はまめにチェックしなくてはいけませんね。
なんだか勢いがついてしまい、集英社文庫の「ユリシーズ」全四巻までもが、いつの間にか籠の中に入っていました。


囚人のジレンマ

囚人のジレンマ