旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

シリーズ・現代日本の音楽・1500

レコードの虫干しの話が続きます。昨日は前衛ジャズでしたので、今日は現代音楽にいたします。


80年に日本コロムビアから発売されたお題のレコードですが、なんと20枚あります。箱入の一括販売でないところがミソで、私は全巻を揃え、現在も持っています。これもお宝価格は付かないでしょうが、ちょっと自慢したいレコードです。
レーベルはDENONですが、当時同レーベルで出していたPCM録音(デジタル録音)ではありません。廉価盤で、だから買えたのですが、シリーズ名の1500というのは値段です。


主に60年代に作曲された日本の現代音楽を集めたもので、いくら廉価盤とはいえ、20枚も出したことには感心するばかりです。録音時期は10年くらいにわたっていますので、もとは単品として発売されたのでしょう。
だいたい作曲家ひとりに1枚を割り当てていますが、演奏家中心のものもあります。高橋悠治の「ピアノの変換」(第4巻)や篠崎史子の「ハープの個展」(第9巻)などがそれです。


おもしろいことに、武満徹の作品集がありません。当時、彼のレコードが主にグラムフォンから出ていたせいでしょうか。ただし、作品は収録されています。
(篠崎のレコードに「スタンザⅡ」が、コンピレーションに「樹の曲」と「テクスチュアズ」が収められています。)


一応全部聞いていますが、繰り返し聞いたものはごく一部です。広瀬量平の作品は響きがおもしろく、なんどかターンテーブルに乗せました。
好きだったのは矢代秋雄のピアノ協奏曲で、ソリスト中村紘子です。


今日の虫干しは、第2巻の黛敏郎集でした。A面がバレエ音楽舞楽」、B面が「曼荼羅交響曲」で、こんなことを書くと叱られそうですが、武満の作曲とクレジットされていても私は納得しちゃうでしょうね。
そんなわけで猫に小判なのですが(豚に真珠の方が、私向きですね)、欲しがる人もいないでしょうから、このままずっと手元に置いておくことにします。