旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

大晦日の読書

読み残しの本の高浜虚子「俳句はかく解しかく味わう」(岩波文庫)を読んでいます。俳句の知識がほとんどない私にも、おもしろく読み進めることができる本です。しかし、取りあげられている句は解説なしでもなんとか理解できるものばかりで、評釈のみごとさに感心するということはありません。(門外漢はとかくこういうことを言いがちなので、評価はこのさき変わることがあるでしょう。)
当然でしょうが蕉門の句が多く、その人たちについて知りたくなり、書棚から柴田宵曲の「蕉門の人々」(同)を引っぱりだし、あわせて読んでいます。こちらは解釈する以前に、どう読んでいいのかわからない句が多く、難儀しています。ついでに、完読していなかった小西甚一「俳句の世界」(講談社学術文庫)も読みはじめました。俳諧と俳句の違いさえよく掴んでいなかったことを、思い知らされています。
ショルティマーラーの8番を聞きながら、俳句の本を読んでいられるなんて、結構いい大晦日を過ごしてしるのかもしれません。


今年も薄味の便りばかりでしたが、よろしかったら来年もおつきあいください。