旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

連休前半の読書

連休は藤原氏の時代に関する本を何冊か読んでいました。橋本治の「権力の日本人」に触発され、古代の政治について知りたくなったからです。
それ以外には、和田春樹「北朝鮮現代史」(岩波新書)、犬丸治「『菅原伝授手習鑑』精読」(岩波現代新書)などの新刊に目を通していました。
犬丸の本は「歌舞伎と天皇」の副題が付いています。私もそこにつられて読んだのですが、違和感を覚えました。菅原のテキストの多くを床本によっていたことと、現代の天皇観をそのまま江戸時代に持ちこんでいるように感じたのです。
が、菊吉の古い舞台写真から、梅王、松王、桜丸の出自を八瀬童子とするなど、興味深い考察もいくつかあります。これらは、演劇評論家としての著者の慧眼によるものでしょう。
菅原を通しでを見たくなりました。文楽と歌舞伎両方でね。
和田の本は、書店に並ぶ興味本位の北朝鮮本とは違っているのでしょうが、かの国についての知識がない私には、評することはできません。