旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

二村定一を見る

NHK・BSプレミアム、「二等兵物語」の翌日は山本嘉次郎監督の「エノケンのちゃっきり金太」でした。
映画はエノケンの魅力を伝えていない、エノケンは実演に限る、ということばはよく聞きます。私も数本、彼の映画を見ていますが、おもしろいとは思いません。が、全盛時の舞台の記録はないのですから、せめてその時代に撮られた映画でその片鱗に触れ、そこからエノケンの実演を想像するしかありません。
エノケンのちゃっきり金太」は1937年の作品で、フィルムは約半分しか残っていないそうです。ストーリーが繋がっていませんから、エノケンの若々しい姿と、俊敏な動きを楽しむしかありません。といってもねー。
収穫は二村定一でした。飴売りの役で、その姿で太鼓を叩きながら得意の歌をうたい、町を流します。どうやら幕臣のようで、金太を助ける二枚目といったところでしょうか。
声の感じから、ふっくらとした人と思っていました。実際は現代的な細面の顔立ちで、時代劇には向いていませんでした。
やっと動く二村定一が見られ、それだけで満足しています。