旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

ポール・オースター「幻影の書」

ポール・オースターの新刊「ブルックリン・フォリーズ」(原著は2005年刊行)を買いに行きましたが、あいにくありませんでした。そうなると、どうしてもオースターの作品を手に入れずには帰るものかと意固地になってしまいます。昨年文庫化された「幻影の書」が未読でしたので購入しました。
新潮文庫にはオースターの小説が多く、助かっています。私が若かったころのノーマン・メイラーみたいです。現在、同文庫にはメイラーの小説はないようですが。
「幻影の書」の冒頭を読み、映画がどうしても見たくなりました。で、先週久しぶりに映画館に足を運んだのです。
そこには無声映画時代の監督兼俳優のヘクター・マンについて書かれていました。もちろんそんな喜劇俳優は実在しません。オースターの常套手段です。
「幻影の書」は数頁で読むのをやめました。列車の中で読むのが似つかわしい小説と思い、その機会が訪れるまで取っておくことにしたのです。
我慢できるの、ですか?大丈夫、大丈夫。だって来週の東北新幹線の乗車券が手元にあるのですから。


幻影の書 (新潮文庫)

幻影の書 (新潮文庫)