旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

意味を知りたい「耳だれ大」

日本残酷物語 4 保証なき社会』(平凡社ライブラリー)を読んでいて、知らない言葉に出会いました。
日本残酷物語』は執筆者を明記していません。読んだことのある文章も収められていますが、引用扱いはされていません。一冊を物語として読むべきものなのでしょう。
知らない言葉は「耳だれ大」で「江戸商家の没落」の章にありました。元の文は金子光晴が書いています。
「耳だれ大」は二回使われていて、どちらも「字」を形容しています。その「耳だれ大の字」は紺暖簾と黒塗りのつづらに書かれています。前者は白抜きで後者は朱です。江戸商家とは長谷川町にあった古着問屋「大黒屋」で、たぶん耳だれ大の字は屋号なのでしょう。
いったいどのくらいの大きさなのでしょうか。『言海』にも載っていません。