旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

鳶魚、若樹、竹清

森銑三三村竹清(みむらちくせい)を追悼する文で、彼を「林若樹(はやしわかき)、三田村鳶魚(みたむらえんぎょ)の二翁と並ぶ江戸通であった」(「三村竹清大人」)と賞賛しています。
私の手許には中央公論社版の『三田村鳶魚全集』の端本があるだけで、若樹、竹清の本は一冊もなく、読んだことすらありません。その鳶魚でさえも、漢文をそのまま引用するので、書いてあることの半分も理解できていません。
鳶魚がある人から「先生の御出身校は」と問われ「寺子屋」ですと答えたエピソードが好きです(森銑三三田村鳶魚の思出」)。三人とも在野の研究者でした。
鳶魚が編んだ『未刊随筆百種』(中央公論社)を縁側で猫の頭をなでながら読む、そんな老後が理想でした。