2020-07-01 向柳原 時代小説には向柳原(むこうやなぎわら)または柳原土手という地名がよく出てきます。夜になると人通りがなくなり、夜鷹や追剥がうろつき、人殺しもしょっちゅうあるという物騒な場所です。現在その町名はなく、だいたいどこいらかはわかりますが、調べてはみませんでした。神田明神下に住む銭形平次の相棒、ガラッ八の八五郎は独り身で、叔母さんのところに居候しています。その長屋のあるところが向柳原ということなので、正確な場所を知りたくなりました。手許の森林太郎立案『東京方眼圖』(明治42年発行)ですぐに見つかりました。JRの秋葉原駅と浅草橋駅の中間あたりでした。ここからなら明神下までは一っ飛びです。