旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

瓶二さんと師匠

今日の東京新聞に紙上落語会第2弾として笑福亭瓶二さんの『猫の皿』が掲載されていました。
私は「江刺寄席」という寄席の席亭を10年ほどやっていました。何人かの落語家と親しくなりましたが、会ってすぐに打ち解けられるのは瓶二さんです。
瓶二さんとの会話はいつも楽しいのですが、その一つを、これは瓶二さんが枕で語ってもいますので、紹介いたします。
瓶二さんの師匠は鶴瓶さんですが、入門した頃はまだ鶴瓶さん自身が落語をやっていませんでしたし、瓶二さんも落語家になる気はありませんでした。
だいぶたってから瓶二さんは落語がやりたくなり、師匠に稽古をお願いしました。鶴瓶さんは、自分は落語を教えられないから二人で一緒に稽古をしようと応えました。
落語の速記本をコピーしホチキスで止めテキストを作りました。それを見ていた鶴瓶さんは「上手やなぁ」と感心していたそうです。
それから師匠と弟子は、教え教えられるのではなく、ともに落語の稽古を始めたのです。
私、このエピソードが大好きです。