積ん読のウィリアム・フォークナーの『響きと怒り』(高橋正雄訳/講談社文芸文庫)をやっと読み始めました。
フォークナーの小説はどの訳者で読んでも読みづらく、原文が難解なのだろうと、すっと読めないことは覚悟していました。が、『響きと怒り』はそれだけでなく、時間の流れが入り組んでいます。はじめの数頁で、二十年間以上の出来事が脈絡なく綴られていることに気づきました。これがフォークナーの名についてまわる「意識の流れ」というものなのでしょう。
巻末に作家自身が書いた梗概があり(これも難解)、それを頼りによたよたと読み進めていますが、はたして最後までたどりつくことができるのか、自信はありません。