旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

小説と歴史書

だいぶ前に、世界史を知るために役立つ小説のガイドのような新書を読んだことがあります。そこに紹介されている小説のほとんどは読んでいましたが、自分に歴史の知識があるとはまったく思えませんでした。歴史を知るには、あたりまえのことですが、歴史の本を読まねばならぬと、その頃から小説を読む時間をそちらにも割くようになりました。
『ドン・キホーテ』と『カラマーゾフの兄弟』を読んでいて、腑に落ちる箇所が増えたのは、間違いなく歴史書を読んだおかげです。亀山郁夫訳のカラマーゾフの後半にかかってから、江川卓著『謎とき『カラマーゾフの兄弟』』(新潮社/1991年)も平行して読んでいました。今までは「謎とき」と解釈に感心するばかりでしたが、自分はそうは考えないと半畳を入れられるようになったのは、歴史とキリスト教についての知識が増えたからです。
今はモンゴル史の本を読んでいます。これがめっぽう面白く、またあまりにもいろいろな意味で巨大な国なので、手持ちの本だけでは満足できなくなっています。この後はムガル帝国に移るのですが、これもまたモンゴルが作り出した国なのですね。