旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

古いレコード

クラシックのレコードは、さすがにSPはありませんが、モノラル盤から2000年代のCDまで持っています。新しい録音より、レコードを集め始めた70年前後のものをよく聞いています。懐かしいからか、その頃の録音が老人となった私の耳には聞きやすいのか、たぶん両方の理由からでしょう。
その曲に初めて感動した時のレコードはいつまでも忘れられません。ベートーヴェンの5番なら、今は手許にありませんが、なんといってもカラヤンが指揮したフィルハーモニア管弦楽団のレコードです。中学生の時に買った、当時流行した書籍と一緒になった名曲全集に付いていた7インチのLPでした。ですから2枚組で、4面はコリオラン序曲になっていたように記憶しています。聞いた装置もポータブル電蓄でした。その後何枚かのベルリンフィルとの演奏をステレオで聞きましたが、あれを超えるもはありませんでした。録音の古さとか装置の貧弱さとかは、感動と関係ないものなのでしょう。
ブラームスの4番も名盤(死語ですね)が目白押しですが、廉価盤で買ったジョン・バルビローリ指揮のウィーンフィルのレコード(写真左)が私のベストです。写真右のイーヴ・ナットのベートーヴェンの後期ピアノソナタ集も、ソロモンのそれとともに、音楽の怖いほどの深さを教えてくれました。半世紀近く経ってもこれらのレコードが、音の劣化もなく聞けることに驚いています。