旭亭だより

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花田清輝『小説平家』

花田清輝著『小説平家』を久しぶりに読みました。花田の本は、私には平岡正明の本と同じように、読み終えると別の本を読みたくなる中毒性があります。内容が突飛で面白すぎるからです。
『小説平家』は平家の人人が主役の小説ではありません。花田が『平家物語』の作者と考える海野小太郎幸長が第一章「冠者伝」では主役のように振る舞いますが、残りの四章では後景に退きます。その幸長は『平家物語』に何度も登場しています。出家してからは何度も法名を変えていますので、なかなか同じ人物とは気づきません。
書名すら知らぬ古典からの抜き書きが多く、その内容があまりにも本書にぴったりで、偽書どころか花田の創作ではないかとも思えるのですが、それではこの本の魅力が半減してしまいます。さて、どうなんだろう。
残念なことに、私は花田清輝の本はあまり持っていません。