このところSFのような夢をよく見ます。SF小説は、私には理解できないだろうと端から諦め、ほとんど読んでいませんので、映画かドラマが元ネタなのでしょう。昨夜見たのはこんな夢でした。
三十を過ぎたばかりでみすぼらしい格好をした私は、都心にある真新しいビルの前に立っていました。そこにある会社の美少女ゲームに入れ込んで、お金だけでなく個人情報も取られてしまい、その返却と抹消を求めて来たものの、どうせ無理だろうとビルの前をうろうろしていたのです。
「どうかしたのですか」と黒ずくめの服装、黒のサングラスで、私より少し若そうな男性から声をかけられました。途方に暮れていた私は、藁にもすがるような思いでそのことを話しました。彼は私を近くの喫茶店に誘い、詳しい事情を聞いてからこう言いました。
「あの会社はそのような不正な手段で膨大な資金を集め、世界を支配しようとしている悪の組織なのです。私たちはそれを壊滅するために働いています。協力してくれませんか。」
頭に血の上っている私は一も二もなく承諾し、彼についていきました。大型コンピュータのある部屋でハッキングでもするのか思っていましたがそうではなく、十人ほどいるメンバーとともにこれからする作業の練習をさせられました。それが終わるとすぐにリーダーの彼と同じ黒一色の作業着で出動です。これって目立っちゃうんじゃないの、と思いましたが口にはしませんでした。
先ほどのビルに行きましたが、施錠され誰もいないようでした。一人が慣れた手つきで鍵を開け中に入りましたが、やはりもぬけの殻です。厳重にガードされた階上の部屋にたどりつくと、無数のモニターが壁一面に隙間なく並んでいました。本体一体型のモニターに持参した小さな機械を繋ぎ、データを回収した後に本体を起動不能にします。この作業を一台一台やっていかなければなりません。いったいいつまでかかるんだろうと溜息をついたところで目が覚めました。私は自分の属した組織もその上にある機関の名も教えてもらえませんでした。もしかしたらこっちの方が(も)悪の組織だったのかもしれません。どんど晴。(ん?)
私はネットゲームをやったことがありません。