東京新聞の伊藤比呂美が回答する人生相談『比呂美の万事OK』が、隔週火曜日掲載なので、待ち遠しくてなりません。東京新聞には金曜日に、持ち回りの複数の回答者による人生相談もありますが、こちらはいかにも新聞の人生相談で、相談内容を読めば回答が読まずにわかってしまいます。でも、常識的な回答はたぶん相談者の考えることに近く、それを後押しする効用もあるのでしょう。伊藤さんの回答は、奇をてらったようにみえることもありますが、彼女が自身の経験から掴んだもので、私にはこちらの方が実用的に思えます。
今日の相談は「妻の死後、夫のいる小学生時代の同級生と付き合うようになり、楽しくてならないのだが、どうしたらいいだろうか」というものでした。相談者は72歳、ということは相手も72歳で、私と同い年です。
伊藤さんは、相手が離婚し相談者と再婚することはないと断言し、それでも付き合い続けることを勧めます。そして、別れがきても二人とも年老いているのですからそうつらくはありませんよ、と言い添えます。結びはこうです。
「楽しい関係を長く続けるために健康を保つ。よいものを食べ、日々の運動を怠らず。つねに楽しい時間を過ごすためには、頭の運動も人間味をみがくことも怠らず。さあさあ、忙しくておちおち老いてるひまはありませんよ。」