旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

僕の村は戦場だった

目覚めると自分の住むところが突如戦場になっていた夢を見ました。
私は二十代前半で、畑の多い平地の村に住んでいました。「敵が攻めてくる」と、村は大騒ぎです。でも戦争の話なんて、今まで一度も聞いたことがありません。着の身着のままで外に出ると、村の人たちが右往左往していました。どうしたらいいかわからず、とりあえず森へ行ったのですが、ここは危ないと逃げていく人もいます。ひとまず落ち着くことしました。
戦争の気配はまったくありません。兵士の姿も見えません。迷彩服を着た人が何人かいますが、あれは村人です。村にラジオやテレビはなく、避難を呼びかけるアナウンスも聞こえません。デマとも思うのですが、私はだんだんと騒ぐ人たちに同調していきました。恐怖心が私をとらえます。どこに逃げたら安全か、頭の中はそれだけで、村中を走り回るばかりです。
やがて暗くなりました。誰も家に戻ろうとしません。空腹にさえならないようです。野宿する場所を決め、横になったところで、別の夢に移行しました。ああ怖かった。
甘粕正彦に関する本を読み、満洲国についておさらいをしたくなりました。書棚から何冊か選んでいたので、こんな夢を見たのでしょうか。
山本美香著『ぼくの村は戦場だった』というノンフィクションがありますが、未読で、タイトルはタルコフスキーの映画からいただきました。)