旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

北尾政演『御存商賣物』

昨日は一日中雪交じりの雨が降っていました。こんな日はストーブの前で本を読むに限ります。
森銑三との共著『書物』(岩波文庫)にある柴田宵曲の「書物を題材とした作品」という文に、「第一に京伝の『御存商売物(ごぞんじのしょうばいもの)』が浮かんでくる」(308頁)とあり、それが読みたくなりました。『手前勝手 御存商賣物』は北尾政演(きたおまさのぶ)畫作です。北尾政演は山東京伝の画号で、京伝はまず画工として草双紙に携わりました。『御存商賣物』は書物を擬人化した黄表紙です。
わずかしか本は持っていませんが、居ながらにして京伝を読めるのは幸いです。