旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

マイ・ボニー

Bonnie Raitt

元気の出ないときは大好きな歌手の歌を聞くのが一番です。そこで、私より3歳年上のボニー・レイット姐御のCDを引っ張り出しました。


実は私がボニーをきちんと聞き始めたのは最近のことです。グラミー賞にいつもノミネートされていましたから彼女のことは知っていましたが、その手の音楽は拒否してしてしまうという、自称音楽ファンにありがちな狭い了見が、彼女との出会いを邪魔していたのです。それと、彼女がソングライターではないことも、評価を低くさせる一因となっていました。恥ずかしいことです。
始めて買ったボニーのCDは、豪華ゲストが参加している95年の傑作ライブアルバム「ロード・テステッド」でした。


歌よし、ギターよし、意志の強さがうかがわれる意固地そうな彼女の顔立ちも大好きです。
私は、スライドギターのテクニックがローエル・ジョージ譲りであることくらいしか、彼女については知らないのですが、不遇な時期や、薬物に苦しんだこともあったと、ラジオで聞いたことがあります。その経験が彼女の歌唱力を鍛え、デビュー時よりもずっと魅力的な容貌を造りあげていったのでしょう。


海千山千のブルーズの巨匠たちが嬉嬉として彼女とデュエットをしています。彼らがボニーに流し目を送りながら、自慢の喉を披露している姿が見えるようです。もちろん彼女は「女だと思って甘く見てんじゃないよ、このジジイ」とばかりに、彼らを凌駕するギターとコーラスでそれを跳ね返しています。
「ロード・テステッド」で聞ける、ブルース・ホーンズビージャクソン・ブラウンブライアン・アダムスとのデュエットもすてきですよ。