旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

企業は賃金を上げるべきか(承前)

ATC創業時に私が考えていたのは「並の人間が集まって、並以上の生活のできる会社にしたい」ということでした。自身が誰よりも並の人間であることを知っていたからです。別に卑下しているわけではありません。
オンリーワンや、ましてやナンバーワンの社員を集める気はさらさらありませんでした。真面目に働いてくれたなら、それで十分です。
社員に並以上の生活を提供するためには、給与を業界のトップクラスにしなければなりません。くわしく調べたわけではありませんが、この業界の賃金水準は高いとは思えなかったからです。
入社してくれた経験者には前の勤務先での給与を保証し、それを大幅に超える賃金規程を創業二年目に作成しました。これで並にはなったはずです。
これを並以上にするには、毎年の昇級は欠かせません。というわけで、ATCは賃金を上げ続けているのです。
もうひとつ、心がけていることがあります。人には、能力にかかわらず、その年齢で必要とされる収入がある、ということです。
私は理想主義者ではありません。どこにでもいるリアリストです。