旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

隣の駅まで来てるのに

宮澤賢治の詩作品に興味を持つきっかけとなったのは、高校生のときに読んだ天沢退二郎の「宮沢賢治の彼方へ」でした。当時、この本を理解できたは思えませんが、賢治が詩を書いているその場に立ち会わせてもらったような印象がはっきりと残っています。*1
当時、筑摩書房から布装の賢治全集が出ていましたので、詩の部分だけを買い、賢治独特の言葉の宇宙にひたっていました。その後、作品の成立過程をつぶさに収めた画期的な校本全集が刊行され、私も全巻揃えたのですが、愛読することがないまま古書店行きとなりました。あれは研究者向きの全集なのでしょう。現在はちくま文庫版の全集が手元にあります。


ATC江刺工場に出張するときは東北新幹線を利用し、水沢江刺駅で降ります。今月も来週行く予定です。
水沢江刺の隣の駅は新花巻、賢治が生まれ育った町です。たった一駅先のこの町に、私はまだ行ったことがありません。

*1:手元にはちくま学芸文庫版の「宮沢賢治の彼方へ」があるのですが、買ったきりで再読はしていません。