旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

藤原道長の「望月計画」

大河ドラマ『光る君へ』は見ていませんが、橋本治著『権力の日本人 双調平家物語ノートⅠ』(講談社/2006年)を読み返しています。この本は平家の興亡から始まります。そしてそこから時代をどんどん遡り、なぜそこに権力があるのかを考察します。お題の「望月計画(プラン)」は橋本の造語です。
昨日の放送では皇后定子が亡くなったとのこと。これで二后併立状態ではなくなりました。一条天皇は定子の後を追うかのように亡くなり、三条天皇が即位します。36歳の三条天皇にはすでに18歳の息子がいるのですが、道長は次女を中宮にし、再び二后併立状態となるのです。それでいて(それだからでしょうか)、道長三条天皇の関白になるようにとの要請は拒否します。
道長は四代の后まで独占しました。が、満ちた月は欠けるもの。彼の死後ほどなくして摂関家は衰え、院政の時代となります。