怒りのままに暴力をふるい、公園のベンチで自己嫌悪に陥っていると、三人の小学生の女の子が通りかかりました。真ん中の、見覚えのある子が私を指さし、こう言いました。
「私、このおじさんにわくわくしたのよ。」
そのことばに打たれ、その瞬間に目が覚めました。さきほどまで見ていた夢です。
小さな女の子でしたから、恋愛感情からわくわくしたのではないはずです。たぶん、子供たちを相手の作り話や音楽で、わくわくしたのでしょう。私にできることはそれくらいしかありませんから。
このことばで夢が覚めるほどのショックを受けるなんて、人を楽しませたいという思いが、私にはまだ残っているのかもしれません。
君をわくわくさせたいな。