旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

妻を殴る男たち

昨日の東京新聞夕刊のシネマガイドに、片嶋一貴監督の『天井の花』が紹介されていました。三好達治と後妻の慶子の生活を描いた作品です。慶子は萩原朔太郎の妹で、前夫は佐藤惣之助でした。三好はたびたび慶子に暴力をふるっていました。
三好の詩は高校の教科書で読みました。軍人を志していたことを知り、作品との落差に驚いた覚えがあります。技巧には感心しましたが、それだけでした。
妻を殴る男というと江藤淳井上ひさしが思い浮かびます。井上の作品、特に戯曲は愛読していましたが、今は読むことにためらいがあります。江藤の『漱石とその時代』はいつも手の届くところにあります。
妻を殴ろうとして返り討ちされた歌手がいました。そのせいで抒情派フォークからヤクザ礼賛、さらには「憂国の士」となってしまったのかな。