旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

小島政二郎「円朝」

江刺に来ています。
今回の旅のお供は小島政二郎の「円朝」。最近、演藝関連本に力を入れている河出文庫の新刊ですが、ほかの本と同じようにこの本も旺文社文庫からの引越しです。


高名な小島政二郎ですが、実は作品を読むのはこれが初めてです。お恥ずかしい。
小島氏自身円朝を聞いたことがあるそうですが、祖父が円朝と幼なじみだったとのこと。評伝を書くには適任です。
と思っていたのですが、いかにも昔の大衆小説らしい話の運びで、小説として楽しむのが正しい読み方のようです。


内容とは関係ありませんが、カバー裏に誤変換文字がありました。
「私の育つころには、名人じょうずが、本当に雲のようにいた。」とありますが、これは「蜘蛛のように」でしょう。「蜘蛛の子を散らす」という慣用句があるくらいですから‥‥。
カバーの文章は、ちょっと気を入れて校正した方がいいですね。


円朝〈上〉 (河出文庫)

円朝〈上〉 (河出文庫)