旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

子供を使うな。

帰宅途中の駅の前で、とある政党がチラシを配っていました。次の衆議院選挙に大量立候補が予想されている某新党です。
それ自体はありふれたことですが、チラシを配る男性の後ろに、彼の子供とおぼしき小さな男の子がその政党のポスターを持たされて立っていました。立たされていた、という方が正確でしょう。


そんなことに子供を使うな、という激しい怒りの気持ちが湧いてきました。黙って通り過ぎてきましたが、怒りは帰宅してからも、私から去っていきませんでした。
多くの人もそう感じたのか、チラシを受け取らないだけでなく、彼を大きく迂回したり、不快な表情を露わにしたりしていました。


おそらく、私がそうであったように、村上春樹の「1Q84」を思い起こした人もいたことでしょう。
あの小説の主人公は、親の仕事と彼らが信じる宗教のために、小さいころから否応なしに連れまわらされた不幸な過去を持つ、ふたりの男女でした。