今日になってすぐに届いていた、二女からの彼の死を知らせるメールを読む前に、私は朝刊を手にしていました。
「プロレスラー三沢光晴さん死亡」
書いてあることが、私には理解できませんでした。三沢光晴という名前と、<死亡>ということばが、どうしても結びつかないのです。
午後になっても、まだ悪い冗談のような気がしてなりません。だって、三沢がリングの上で死ぬなんて、そんなことあるはずがないじゃないですか。
後楽園ホールに「スパルタンX」が鳴り響けば、彼はシルバーとグリーンのタイツをはいて、私たちの前に颯爽と、そして少しだけ照れくさそうにあらわれるはずです。
きっと‥‥。
なんで大好きな人たちが、続いて去っていくんだろう。