旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

ニューヨークの夢

熱帯夜が続いていたときは寝るのに一生懸命で、それどころではなかったのですが、朝夕が涼しくなり、また夢を見るようになりました。
先ほど見た夢は、ちょっと変わっていました。テレビニュースの画面だけでできていたのです。


アメリカのニュース番組のようで、画面一杯に「ニューヨーク・タイムズ」が映し出されました。なぜかすらすら読めちゃいます。
なんでも、ニューヨーク・フィルハーモニックが大赤字で、指揮者にバーンスタインを復活させ、起死回生のマーラー・チクルスを開催するというのです。
えっ、バーンスタインは20年も前に死んでいるのにどうなっているんだろう。
シャレかな?マーラー生誕150年だからバーンスタインを「復活」させて、「復活」の棒を振らせる、なんちゃって‥‥。


ニュースではバーンスタインの死についてはふれません。画面は、ピアノを弾きながら指揮をする彼の姿に変わりました。「パリのアメリカ人」を改訂版を演奏する、最近のバーンスタイン氏の映像です、との解説が入りました。
「パリのアメリカ人」に「ラプソディー・イン・ブルー」を付け足したような曲で、どう聞いてもバッタもんです。


画面はロリン・マゼールのインタビューになりました。
「あんなジジイのカビの生えたようなマーラーなんかやらずに、少し前まで常任だったオレに振らせろっちゅーの。まあ、オレに人気がなかったんで赤字になっちゃったんだけど、でもよー、その責任も感じてるしさ。あんなオカマのユダヤ人、やめとけよ。」


「オカマのユダヤ人」というのは、マネージャーだったブライアン・エプスタインが自伝を書き、どんな書名がいいかと訊かれたときのジョン・レノンの答えです。マゼールユダヤ系ですから、彼の発言に差別性はないと思います。ゲイに関しては、うーん、どーかな。
それと、ニューヨーク・フィルハーモニックの経営状態を含めて全部夢の中の話ですから、そこんとこ誤解しないでね。


「ニューヨークの市民は、ふたりの元常任指揮者の争いに注目しています」という紋切り型のコメントで、夢は終わりました。
お題はもちろん、ボーグズのあの名曲の邦題からいただいちゃいましたが、この便りの内容と一切関係ありません。