旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】開演まで

8時、江刺甚句まつりのメイン会場からお囃子が聞こえてきました。宿のそばを山車が通るので、しばらくその後を追いかけました。笛と太鼓の音が聞こえると、体が自然と反応してしてしまうのです。下町っ子のDNAがそうさせるのでしょう。山車は霧の中をゆっくりと進んで行きました。


11時、ささらホールでいつものようにスタッフの結団式です。
この時点で困ったことがわかりました。お祭りのため、ホールに隣接する駐車場が使えないのです。毎年多くのお客さまがこの駐車場を利用しています。電車とバスでどこにでも行ける東京とは違い、江刺は車社会です。
とりあえず、いつもはお客さまが並ぶので車を入れないことにしているホール前の広場を駐車場にすることにしましたが、とてもそれでは間に合いそうもありません。


出演者を迎え、会場のチェックがはじまりました。志ら乃さんと歌太郎さんが、入念に高座の位置と金屏風の配置を決めます。
音響テストをしていると、お祭りの音が聞こえてきました。かなりの音量です。お祭り広場はホールの近くで、今年は歴代の年祝連の演舞があるとのこと。また難問が増えました。
駐車場問題はどうしようもありません。音対策は閉められるドアはすべて閉めることで対応することにしましたが、気休めにしかなりません。
たぶん、駐車場が使えないので帰ってしまうお客さまもいるはずです。開場前のお客さまの人数も例年の三分の一くらいでしょうか。


やや暗い気持ちになっていると、楽屋での市馬師匠のことばを伝えられました。
「お祭りの日にこちらまで足を運んでくださるのは、ありがたいお客さまです。たっぷり演りましょう。」
視界が開けました。
お待ちのお客さまが増えてきましたので開場時間を15分早めることにしました。前の席がどんどんうまっていきます。おや、若いお客さまが増えているな。それとご家族連れも。


13時30分。第六回【江刺寄席】の開演です。