旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】開口一番

柳亭市也さん

今回の前座は市馬師匠のお弟子の柳亭市也さんです。


実は私、はじめて演し物に注文をつけたのです。水沢江刺駅で市也さんの耳元にこう囁きました。
「江刺寄席ではまだ誰も『金明竹』を演っていないんだよね。ぼかぁ、市也さんの『金明竹』が好きだなー。」
席亭の一言は悪魔の囁き、ではなく神の声。食事をすますと市也さんは廊下を行き来しながら、ぶつぶつと「金明竹」をさらっていました。聞けば最近は「金明竹」を演っていないとのこと。悪いことをしてしまいました。


金明竹」は私の好きな前座噺です。「ゆうじょこうじょそうじょさんさくのみところもん」ではじまる言い立てのおもしろさを楽しむだけで十分な噺で、それが繰り返されることを客が(知っていながらも)期待すればこの噺は成功です。
市也さんの言い立てはなめらかでした。お客さまも繰り返しを待っていたようです。もう少しめりはりがあれば、もっと笑いを取れたことでしょう。


「ウエンツ(瑛士)くんに似ているね」と打ち上げですず風にゃん子さんが言っていましたが、市馬師匠も市也さんとはじめて会ったときにハーフと思ったそうです。その後ご両親が挨拶にみえ、「ふたりとも日本人でしたね」とのことだったそうです。私には彼が志らく師匠のご落胤ではないかと(モゴモゴモゴ)。
期待のイケメン落語家くんはさんざんイヂられていました。(一番イヂったのは席亭だったんじゃないの?)