旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

「舞妓はレディ」を見てきました。

三連休最終日の今日は少し目先を変えて、MOVIX昭島で周防正行監督の「舞妓はレディ」を見ました。
絢爛豪華なミュージカル映画を想像していたのですが、だいぶ違っていました。しょぼいじゃないか。
マイ・フェア・レディ」のパロディー部分も、そんなわけで中途半端。こりゃ駄目かと諦めかけたところで、俄然面白くなってきました。「京都盆地に雨が降る」なんて歌うから、監督の計略の見事にはめられていたのです。(もちろん元歌は「スペインの雨」です。)
あちらはサクセス・ストーリーで、こちらは少女の成長物語なんて書いたらただのレッテル貼りになってしまうけれど、日本の映画では成長物語ほどむずかしいテーマはないので、そう言い切っておきます。
冨司純子岸部一徳そして田畑智子という京都弁ネイティヴの人たちがとても素敵でした。タバトモ、ますます好きになってしまいました。
フィナーレで歌い踊る舞妓の小春(上白石萌音)は土田麦僊の「舞妓林泉」から抜け出たようでした。着物の柄も似ています。このシーンにあの絵をダブらせて、監督はこの少女を主役に選んだのではないかと思えてなりません。