旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

タモリさんでもさえないときがある

学校嫌いの私でしたが、高校の生物の核酸についての授業は今でも覚えています。衝撃的だったのです。そんなことを思い出したので、NHKの『人体Ⅱ遺伝子』を見てみました。このシリーズのⅠは見ていません。
内容は驚きの連続でしたが、ただそれだけで終わってしまったように思えました。DNAとは何なのかの説明がなかったことが原因でしょう。そんなことは知っていて当たり前なので省いたのかもしれませんが。
書棚から藤田紘一郎の『寄生虫博士のおさらい生物学』(講談社)を引っ張り出し、再読しました。内容はすっかり忘れていましたので、とても楽しい「おさらい」になりました。
2005年に出版されたこの本には「なんと霊長類のゲノムの96パーセントほどは遺伝子として情報をのせていない、いわゆる『がらくたDNA』だということが明らかにされてきた。遺伝子はがらくたDNAという大海に散らばる群島のようなものであった」(183頁)と書かれています。この「がらくたDNA」が実は宝物であったというのが『人体Ⅱ遺伝子』のテーマです。
そうなると最新の生物学の本を読みたくなるのですが、それは諦めることにしました。「日暮れて道遠し」の私には寄り道をする余裕はもうありません。
それにしても今回のタモリさん、いつものキレが感じられませんでした。