旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

住む世界

「住む世界が違う」なんて言い方は今では使われていないでしょう。私ですら映画やテレビでしか聞いたことがありません。だいたい相手を見下すときに使われていました。それと、貧しい青年がお金持ちのお嬢さんに恋してしまったときに。どうやら収入の多寡で住む世界が別れたみたいです。
それを肯定するのではありませんが、人を取り囲む世界には違いがあるのではないかと考えるようになりました。収入によるものもあるでしょうし、暮らした地域によることもあるでしょう。日本のあちこちや海外で生活したことのある人と、東京にしか住んだことのない私とでは、見える世界がまったく違っているはずです。それと、性差も忘れてはいけません。
こんなことを考えるようになって、気持ちが少し楽になりました。人と会うことが苦手な私の視野は、歳とともに狭くなるばかりだったのです。