旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

ボクシング (1/3)

中学校の同級生の兄がボクシングの東洋チャンピオンでした。ファイティング原田海老原博幸が英雄の時代でしたが、彼は兄のことを語ることがなく、私も別の同級生から「そうらしいよ」と聞いたのです。
彼に尋ねると肯定しました。でも、あまりそのことについては話したくないようです。で、ひとつだけ質問しました。「君はボクシングをやらないの。」
普段とつとつと話す彼ですが、答はすぐに返ってきました。「減量するのを間近で見ていたら、とてもその気にはなれないよ。」
私はその話題は終りにしようと思いましたが、彼は小さな声で下を向きながら兄の減量中の姿を語ってくれました。