旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

堀米庸三『正統と異端』

書棚の隅に堀米庸三著『正統と異端 - ヨーロッパ精神の底流』(中公新書/1988年21版)を見つけ一気に再読しました。名著との評価が高く、読むべき本にリストアップしてあったのですが、読んだのは三十代半ばでした。グノーシスなどについて書かれた本と勝手に決めていて、肩透かしを食らったような、恥ずべき読後感があります。
ソビエト連邦社会主義の正統と異端について書かれている部分には時代を感じましたが、ヨーロッパの中世史やキリスト教の歴史についての知識が今はわずかですがあるせいか、さてこの矛盾にローマ-カトリック教会はどのように対処するのかと、興味津津で読み進めました。
この後訪れる宗教改革についても、今までと違った関心が湧いてきました。