旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

花やしきには思い出がいっぱい

花やしき入口

浅草に来ると必ず立ち寄るのが六角堂です。
高校生のときに日本史の教師から「都内に残る唯一の室町時代地蔵堂浅草寺の境内にあります」と教えられ、その日学校帰りに見に行ったのが六角堂との初の出会いでした。六角堂は現在では江戸初期の建物と紹介されています。大銀杏のところで記しました影向堂(ようごうどう)が六角堂の右隣に引っ越してきましたので、この界隈は随分と立派になりました。


さて、これで浅草寺のお参りはおしまいです。花やしき通りに出ました。
花やしきには子供のころ、家族や友だちと何度も来たことがあります。あのころは入場無料だったのです。自分で運転する電気自動車が好きでした。家がぐるぐる回転するビックリハウスでは気持ちが悪くなったこともありました。
吉本隆明の詩に、娘と一緒に花やしき人工衛星塔に乗ったことを書いたものがありましたっけ。


高校の夏休みに花やしきでアルバイトをしたことがあります。一日千円でしたが、楽しい仕事でした。人々が楽しむために集まって来るところで働くのはいいな、とそのとき思いました。
忘れないのがローラーコースターです。狭い敷地に作られ、民家すれすれに走るので「日本一怖い」とも言われている花やしきのローラーコースターですが、開園前のチェック運転のときに、当日組んで仕事をする職員の人から「乗ってみるかい」と声をかけられ、一人で乗ったことがあったのです。怖かったですねぇ。何人も乗っていればそうでもなかったのでしょうが、あれからあの類のものには乗れなくなってしまいました。もともと高所恐怖症ではあったのですが‥‥。


高所恐怖症と言えば、私が花やしきでアルバイトしていたころ、奥山に浅草タワーなるものがありました。100メーター位の高さの白い塔で、ドーナツ型をした観覧室が回転しながら上下するのです。
もちろん私は一度も乗ったことがありません。建設中から浅草寺の景観にあわないと批判が多かった浅草タワーですが、それから数年後に撤去されてしまいました。


花やしき」の入口ににっこり笑って立ち、三脚に取り付けた銀塩一眼レフカメラでセルフタイマーを使い記念写真を撮っている男性がいました。この人とは浅草演芸ホールの前で再会することになります。