旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

かけがえのない音楽

モーツァルト氏の肖像

ヘビー級の小説を読み続けたせいか、頭の中が少しどんよりとしてきました。
こんなときはモーツァルトのピアノ協奏曲を聞くに限ります。


モーツァルトのピアノ協奏曲を聞くことによって、どれだけ人生が楽になったかは計り知れません。だからこそ、最近ではあまり聞かないようにしています。
この音楽を消費してしまったら、替わるものがないからです。


これほどの音楽になると演奏者を選びません。アマチュア管弦楽団とプロのソリストによる演奏を聞いたことがありますが、十分に楽しめました。こんな音楽は他にはないでしょう。


といっても好みはあります。
今日聞いたのは17番ト長調で、指揮とピアノはゲザ・アンダ、オーケストラはザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカよる60年代の古い演奏です。
ピーター・ゼルキンの演奏が好きなのですが、アナログ盤しかなく、早朝からそれが聞けるシステムを起動するのがためらわれ、アンダのCDにしました。
ゼルキン版の指揮はアレクサンダー・シュナイダー、オーケストラはイギリス室内管弦楽団です、演奏はもちろんすばらしいのですが、ジャケットも一見の価値があります。ジョセフ・ソルマンによるモーツァルトのポートレイトで、カリカチュアが実にいいのです。(写真参照)


いいですね、この曲。明るくて悲しいのがモーツァルトの音楽だ、とよくいわれますが、これはどこまでも明るく爽やかです。青春の音楽なのでしょうが、その時期が遠い過去になってしまった人間にもしっかりと届く音楽です。


サンドウィッチを作って森に出かけたい気分になりましたが、あいにく外は雨、近所に森もありません。