旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

もんじゃのことをちょっとだけ

なぜか毎年、この時期になると(このくそ暑いのにわざわざ)お好み焼きを食べに行っています。行く店は決まっていて、ご近所にある福生生まれのチェーン店「道とん堀」で、昨日もお好み焼きともんじゃを食べてきました。(生ビールと焼酎、つまみも少々頼みました。)
もんじゃブームは過去のものとなってしまいましたが、私も一度だけですがブーム発祥の地、月島で食べたことがあります。


もんじゃに関しては、こう見えても私、年季が入っています。東京の下町に育ったものですから、小学生のころは駄菓子屋でもんじゃを食べていたのです。
あのころはもんじゃだけの店はありませんでした。お好み焼き屋はありましたが、そこは大人が行くところで、もんじゃは駄菓子屋の副業だったのです。
でも、どの駄菓子屋でもやっていたわけではありません。私の家の近くには駄菓子屋が3軒ありましたが、もんじゃをやっていたのはそのうちの1軒だけでした。


月島でもんじゃを食べたときにはびっくりしました。私の知っているもんじゃとはまったく別物だったからです。
野菜や切りイカで、土手と称するものをまず作ることなど、私はやったことがありません。
駄菓子屋のもんじゃは10円からでした。私のご贔屓の10円もんじゃは、紅ショウガとキャベツが少々、小麦粉を水で溶いて醤油で味付けした汁に浮かんでいるものでした。量もわずかですから、鉄板に全部あけても広がっていきません。土手など作る必要がないのです。
駄菓子屋は子供の溜まり場でしたが、もんじゃの方には駄菓子屋をとうに卒業した近所のお姉さんや、おばさんたちもよく集まっていて、卵入りの高級もんじゃを食べ、ラムネを飲みながら、世間話をしていたものです。そんなときには、子供たちはもんじゃを食べません。下町の子供たちはTPOをわきまえていたのです。


私は今のもんじゃに文句を言っているのではありません。オールドファッションドもんじゃでは、商売になりませんものね。