レンタルのDVDで「お熱いのがお好き(特別編)」を見ました。
大好きな女優の主演した大好きな監督の映画ですから、これまでに10回以上は見ています。実は私、もう再生装置がないのですが、この映画のレーザーディスクを今でも大切に持っています。
DVDで見るのは今回が初めてですが、さすがにこれだけ見ていると新しい発見はありませんでした。
ですが、特別編と銘打たれているだけあって特典映像がとても充実していました。本で知ってはいることなのですが、この映画の(主にモンローに関する)裏話を、出演した人たちの口から聞けたのは儲けものです。
トニー・カーティスへのインタビューは時間も長く、彼の記憶も鮮明で、あの傑作が企画されたときからのことが、誠実な語り口で披露されています。
ジョセフィンの造形に、母親を参考にしたことなどは彼にしか語れません。また、唇が薄いので、台詞を言ったあとに突き出すような仕草を工夫したと語り、それを実際にやってみせるのですが、その口元は今でもジョセフィンそのものでした。俳優ってすごいですね。
モンローとの(お熱い)キスシーンを、彼が「ヒトラーとキスしているようだった」と評したとされている伝説は、ここでも否定していましたが、妊娠中で、アーサー・ミラーとの結婚も破局を迎えていた彼女に、周囲が戦戦恐恐としている様子は、あえてそれに触れないことによって、かえってよく伝わってきました。
もうひとつのインタビューは(なんと!)スイート・スー楽団のメンバー4人による同窓会です。こちらも(モンローの挙動を除いては)楽しい撮影だったらしく、いい話がたくさん聞けました。おっかないスイート・スーを演じたジョーン・ショーリーはすばらしい人だったようです。
モンローが妊娠中だったため、「お熱いのがお好き」のスチール写真は、彼女と体型がほぼ同じであるこの同窓会の出席者によって撮られ、顔だけを入れ替えたことが元に写真とともに語られていましたが、これは私には初耳でした。
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