旭亭だより

年金暮らし老人の近況報告です

【江刺寄席】三遊亭王楽

三遊亭王楽師匠

第四回【江刺寄席】の主任は、新真打の三遊亭王楽師匠です。
演目の予想をしていました。「三枚起請」か「らくだ」では?


見事にハズレで、始まったのは「愛宕山」でした。
動きのある噺ですから、ささらホールのような大きなコヤにはぴったりです。深読みですが、ATCの江刺工場の地名にちなんで、この演目を選んでくれたのかもしれません。
江刺工場の住所は、奥州市江刺区愛宕字谷地11−1、です。ただ、読み方が違います。落語は「あたごやま」で地名は「おだき」です。愛宕を濁らずに「おたき」と読むところも、どこかにありました。


見所、聞き所の多い噺です。そして黒門町の十八番でもありました。
動きのある噺と書きましたが、幇間一八の愛宕山登り、旦那と一八の土器(かわらけ)投げ、傘を広げて谷底に飛び降りる一八、着ているものをすべて脱ぎそれで縄をなう一八、竹に作った縄を結びつけしなりを利用して無事帰還する一八と、大きな動作が盛りだくさんなのです。(写真は旦那の土器投げです。)


一八と旦那のやりとりが秀逸です。減らず口ばかりたたいている一八が、憎めない人間に思えてきました。でもヘタレ、というところが実にいい。


王楽師匠の汗まみれの熱演に、惜しみない拍手が送られました。
【江刺寄席】お開きです。